つくし鍼灸整骨院では、腰痛や足のしびれや痛みでこられる患者様で、病院で検査をした際に「腰椎すべり症」と言われましたと来院されることが多くあります。しかし、本当に腰椎すべり症が腰痛や足のしびれの原因になることもありますし、そうではない場合もあります。そこで、腰椎すべりについて解説いたします。
腰椎すべり症になりやすい人
- 腰椎分離すべり症
- 思春期にスポーツなどを行っていた人
- 特に、腰に負担がかかるスポーツ(陸上競技、体操、サッカーなど)を、長期間続けている人がなりやすいと言われています。
- これらのスポーツでは、腰椎の椎間関節突起に繰り返し負担がかかり、疲労骨折を起こしやすくなります。
- 疲労骨折した部分が癒合せずに骨が分離してしまうと、腰椎分離すべり症を発症するリスクが高くなります。
- 生まれつき背骨の構造が弱い人
- 椎弓根や椎間関節突起が生まれつき弱い人は、疲労骨折を起こしやすいため、腰椎分離すべり症になりやすいと言われています。
- 家族に腰椎分離すべり症の人がいる人
- 遺伝的な要素も関係していると考えられています。
- 腰椎変性すべり症
- 40歳以上の中高年女性
- 加齢による椎間板の変性や椎間関節の摩耗によって起こるため、特に閉経後の女性に多くみられます。
- 女性ホルモンと関係があると考えられています。
- 背骨を支える筋肉が弱い人
- 腹筋や背筋などの背骨を支える筋肉が弱い人は、腰椎にかかる負担が大きくなり、腰椎変性すべり症になりやすいと言われています。
- 肥満の人
- 体重が大きい人は、腰椎にかかる負担が大きくなり、腰椎変性すべり症になりやすいと言われています。
- 重い物を持ち運ぶ仕事をしている人
- 腰に負担がかかる仕事をしている人は、腰椎変性すべり症になりやすいと言われています。
その他
- 骨粗鬆症の人
- 骨粗鬆症の人は、骨が弱くなっているため、腰椎すべり症になりやすいと言われています。
- 過去に腰椎を骨折したことがある人
- 過去に腰椎を骨折した人は、骨が弱くなっているため、腰椎すべり症になりやすいと言われています。
これらの特徴に当てはまるからといって、必ず腰椎すべり症になるわけではありません。しかし、これらの特徴を持っている人は、腰椎すべり症のリスクが高いと言えます。腰痛や足のしびれがでてきて、ストレッチや体操をやっても改善しない場合は、整形外科などの病院でレントゲンやMRI検査を受診することをおすすめいたします。腰椎すべり症で腰痛や足のしびれがおきてるのであれば、手術も必要になるかもしれません。手術が必要な「腰椎すべり症」は整骨院や整体院に頑張って通っていても改善しません。
整骨院や整体院で、対応できるのはどんな状態か
滑ってしまっている腰の骨の位置を戻すのは手術しかありません。しかし、整形外科でレントゲンやMRI検査をした際に、「今は、手術の必要はないので様子をみましょう」と言われた場合は、当院のような整骨院や整体院で良くなるかもしれません。
実際に、「腰椎すべり症」と言われこられる患者様の腰痛や足のしびれの原因が、腰以外の箇所にあることがあります。これは、身体の使い方や筋肉の働き方に問題があることが多いです。
体の動き方や使い方が変わってしまう原因に、過去の怪我(足首や膝の捻挫・肉離れ等)、私生活やお仕事の環境の変化(引っ越しやリモートワークなど)があります。怪我をして、知らず知らずのうちに歩き方が変わる、コロナ過で在宅勤務が増え、座る椅子が変わることで身体の使い方が変化します。こうすることで、いままで使っていた筋肉を使わなくなる事で、筋力が落ちてしまい、違う場所の負荷が増えすぎる事で、腰痛や足のしびれが起きやすくなります。特に、座っている時間が増えると、お尻や体幹の筋肉(大殿筋や腸腰筋)が落ちやすく、腰以外にも負担が増えて痛みを伴いやすくなります。
つくし鍼灸整骨院での改善方法
当院は、完全自費で、痛みやシビレ等の症状を根本的に改善を目的にしている治療院です。当院に来て頂いている多くの患者さんは、病院で痛み止めの薬や湿布・ブロック注射・リハビリを受ける為に通っているけど、なかなか改善しない方。このような方々は、病院でレントゲンやCT・MRIの検査を受け、原因がわからない、歳のせい、治らないと訴える方々がほとんどです。レントゲンやMRIは、骨や関節に問題がないかを診ることが目的になります。日常生活動作における筋肉や関節の動きや歪み、身体の使い方などを診ることはできません。
当院では、カウンセリングによる過去の怪我、視診や触診による歩き姿・関節の動きや筋肉の状態などを把握し、痛みやしびれの本当の原因を説明し納得して頂いた上で施術を行います。その際に、具体的な治療期間や治療回数をお伝えさせて頂きます。
その結果、患者さんのゴールが明確になった状態で施術を受けていただく事ができます。
参考文献
- 図説 脊椎・脊髄疾患シリーズ No. 7 – 腰椎分離すべり症 – 国立医療学会
- 10 歳男児の第 5 腰椎分離 すべり症に対して体幹機能訓練により競技復帰 した一例 – 日本臨床スポーツ医学会
- 自然経過からみた腰椎変性すべり症における 固定の必要性について
腰椎変性すべり症
- 腰椎変性すべり症に対する腰椎椎管拡大術の術後成績
- 腰椎変性すべり症を伴う腰部脊柱管狭窄症に対する後方徐圧術治療成績(<特集>脊椎脊髄外科のトピックス) | CiNii Research
- 図説 脊椎・脊髄疾患シリーズ No. 7 – 腰椎変性すべり症 – 国立医療学会
コラム執筆・監修者
合同会社 Rerise
つくし鍼灸整骨院
代表取締役 東 智博
厚生労働大臣認定 柔道整復師 鍼灸師 専科教員
経歴
墨田区内整骨院勤務14年
2019年7月 台東区北上野につくし鍼灸整骨院を開院