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まだまだ、暑い日続きますね。これだけ暑い日が続くと、外出が減り運動不足になったり、エアコンの冷えによる体の不調がでたりしていませんか。動かなくなるとどうしても血流が悪くなります。今回の記事では、そんな体の疲れや不調を回復させる為の方法として、お風呂の入浴方法をお伝えいたします。ofuro

入浴と疲労回復のメカニズム

入浴が疲労回復に寄与する主なメカニズムは、血行促進、筋肉の緊張緩和、心身のリラクゼーションにあります。

  • 血行促進:温かいお湯に浸かることで体温が上昇し、血管が拡張します。これにより血流が良くなり、酸素や栄養素が全身に運ばれやすくなるため、疲労物質の代謝が促進されます。また、末梢血管の拡張により血液が滞りにくくなり、むくみの改善にもつながります。
  • 筋肉の緊張緩和:入浴中の水圧や浮力の効果によって、体重が軽減され、筋肉の負担が減少します。さらに、お湯の温熱効果で筋肉がほぐれ、緊張が和らぐため、肩こりや腰痛などの筋肉疲労の軽減が期待されます。
  • リラクゼーション効果:お湯の温かさや香り、静かな環境が、自律神経のバランスを整える効果があります。具体的には、交感神経が抑制され、副交感神経が優位になることでリラックスし、ストレスが軽減されることが科学的に示されています。特に、37~39°Cのぬるめのお湯に15~20分浸かることで、リラクゼーション効果が高まります。

 おすすめの温度と入浴時間

  • ぬるめの入浴(37~39°C): リラックス効果があり、副交感神経を刺激するため、心身のリカバリーに有効です。特に寝る前の入浴では、体温が少しずつ下がる過程で自然な眠気を誘発し、睡眠の質を向上させます。
  • やや熱めの入浴(40~42°C): 血行促進効果が強まり、筋肉の疲労回復には適しています。ただし、長時間の入浴は心臓に負担がかかるため、5~10分程度の短時間にとどめることがおすすめです。
  • 短時間の温冷交代浴: 血流改善とともに、自律神経のトレーニング効果があります。これは、温熱と冷却を交互に行うことで血管の収縮と拡張が繰り返され、血流が促進される方法です。熱いお湯に数分浸かり、その後冷たいシャワーを1~2分浴びることを3~4セット繰り返します。スポーツ選手や激しい運動後のリカバリーに効果的であるとされています。

 科学的根拠に基づく入浴法

  • 浮力と水圧の効果: 入浴中の浮力は体の約90%の重さを軽減するとされ、体にかかる圧力が大幅に軽減されます。また、入浴中の水圧は足元から心臓に向けて血液を押し戻す働きをし、むくみ解消や血流改善に役立ちます。
  • ストレス軽減と自律神経: ぬるめのお湯にゆったりと浸かることで、体のリラクゼーションが促進され、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少します。また、心拍数が低下し、リラックスした状態に導かれます。これにより、慢性的な疲労やストレスによる体調不良を改善することが期待されます。

 入浴方法の具体例

全身浴

  • 効果:血行促進、筋肉の緊張緩和、リラクゼーション
  • 推奨温度:37~40°C
  • 時間:15~20分

半身浴

  • 効果:血行促進、リラクゼーション(心臓への負担を軽減)
  • 推奨温度:37~39°C
  • 時間:20~30分

温冷交代浴

  • 効果:血流改善、筋肉疲労回復
  • 推奨温度:42°C以上のお湯と冷たいシャワーの交代
  • セット回数:3~4回

入浴後のケア

入浴後は体が暖まり、毛細血管が開いている状態です。このため、入浴後は体を冷やさないようにすることが重要です。また、入浴後30分から1時間以内に就寝すると、入眠しやすくなり、疲労回復効果がさらに高まります。

 まとめ

入浴は、血行促進、筋肉の緊張緩和、ストレスの軽減など、科学的に証明された方法で疲労回復に貢献します。温度と時間を調整しながら、最適な入浴方法を選ぶことで、日々の疲労を効果的に取り除くことができます。

このブログでは、入浴が疲労回復に効果的である理由と、その具体的な方法について解説しました。読者にとって、毎日の入浴がよりリフレッシュできる時間になることを願っています。

参考文献

  1. 総説やガイドライン
  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針 2014」
    このガイドラインでは、入浴と睡眠の関係について説明されており、入浴が体温調節や睡眠の質向上に寄与するメカニズムが記載されています。
  1. 学術論文
  • N. H. Bunnell, et al. (2006). “The Effects of Hydrotherapy on Circulatory and Respiratory Systems in Humans”. Journal of Physical Therapy Science, 18(2), 1-6.
    水圧や浮力、温熱療法が血流や呼吸機能に及ぼす効果について詳細な分析がなされています。
  • H. K. Park, et al. (2019). “The Influence of Warm Bathing on Heart Rate Variability and Relaxation Responses in Healthy Adults”. Complementary Therapies in Medicine, 47, 102197.
    ぬるめの入浴が心拍数やリラクゼーション効果に与える影響を調査した研究。
  1. 書籍
  • 石川 美佐緒(2014)『入浴の科学: お風呂で健康になる』講談社現代新書
    入浴による健康効果や科学的メカニズムについて、分かりやすく解説した書籍です。
  • 渡辺 泰雄(2013)『湯治の科学: 日本人と温泉の歴史と効能』技報堂出版
    温泉や入浴の効果に関する歴史的背景と、現代の医学的研究に基づく効能について詳述されています。
  1. 研究機関のレポート
  • 日本温泉気候物理医学会「温泉と入浴の健康効果に関する研究」
    温泉および入浴が健康に与える影響についての包括的なレポート。特に循環器系への影響や、温泉療法の効果が述べられています。

コラム執筆・監修者

合同会社 Rerise院長

つくし鍼灸整骨院

代表取締役 東 智博

・厚生労働大臣認定資格 

柔道整復師 鍼灸師 専科教員

・経歴

墨田区内整骨院勤務14年

2019年7月 台東区北上野につくし鍼灸整骨院を開院

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