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血糖値スパイクとは?基本的なメカニズムとその原因

血糖値スパイクは、食後に血糖値が急上昇し、その後急速に低下する現象です。血糖値は通常、食事の後に上昇しますが、普通は緩やかな変化に留まり、インスリンの働きによって適度に調整されます。しかし、特定の食事や生活習慣により、この血糖値の変化が急激になることがあり、これを「血糖値スパイク」といいます。

血糖値スパイクのメカニズム

  • 炭水化物摂取による血糖値上昇
     食事によって摂取された炭水化物は、消化の過程でブドウ糖に分解され、血液中に吸収されます。通常、体内のインスリンがこのブドウ糖を細胞に取り込み、エネルギーとして利用します。
  • インスリン抵抗性の影響
     インスリンの作用がうまく働かない、つまりインスリン抵抗性がある場合、血中のブドウ糖がうまく利用されず、血糖値が急激に上昇します。
  • 食後の急降下と低血糖状態
     急激に分泌されたインスリンが血糖を一気に下げると、低血糖状態に陥り、体のだるさや集中力の低下が生じます。

血糖値スパイクの原因

血糖値スパイクを引き起こす原因には、主に以下の要素があります。

  1. 高GI(グリセミックインデックス)食品の摂取
     グリセミックインデックス(GI)とは、食品がどれだけ血糖値を上昇させるかを示す指標です。白米や砂糖、菓子類、ソフトドリンクなどの高GI食品は血糖値を急激に上昇させやすいため、頻繁に摂取すると血糖値スパイクを引き起こします。
  2. 食事のバランスの偏り
     食事の際に炭水化物が多く、タンパク質や脂質、食物繊維が不足していると、糖の吸収が早まり、血糖値が急上昇します。
  3. 不規則な食事
     食事が不規則であったり、長時間の空腹後に一度に大量の食事を摂取したりすると、体内のインスリン分泌が一気に増え、血糖値が急上昇しやすくなります。
  4. ストレスと睡眠不足
     ストレスや睡眠不足は、ホルモンのバランスを崩し、インスリン抵抗性を高めることがあります。その結果、血糖値がコントロールしづらくなり、スパイクが生じやすくなります。

血糖値スパイクが体に与える影響とリスク

24646650_s血糖値スパイクが健康に与えるリスクは無視できません。急激な血糖値の変動は、体に多大な負担をかけ、さまざまな健康リスクを引き起こします。

  1. 糖尿病のリスク増加
     血糖値スパイクが頻繁に発生すると、インスリンを分泌する膵臓に負担がかかり、やがてインスリンの分泌能力が低下します。これにより、インスリン抵抗性が高まり、2型糖尿病の発症リスクが高くなります。
  2. 心血管疾患のリスク
     血糖値スパイクによって動脈硬化が促進され、心血管疾患のリスクが高まるとされています。高血糖状態が続くと血管内皮が傷つきやすくなり、血管の炎症やコレステロールの蓄積が進むためです。
  3. 肥満の原因
     急激な血糖値の上昇は、インスリン分泌を促し、血中の糖分を脂肪細胞に取り込ませることで脂肪の蓄積が進み、肥満の原因となります。
  4. エネルギー不足と集中力低下
     血糖値が急激に下がると、エネルギーが不足し、倦怠感や集中力の低下、眠気といった症状が現れます。このため、血糖値スパイクは日中のパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。

血糖値スパイクを防ぐための食事・生活習慣

血糖値スパイクを予防するための方法として、具体的な食事や生活習慣の改善策を以下に挙げます。

  1. 低GI食品を選ぶ
     玄米、全粒粉パン、野菜、豆類などの低GI食品を摂取することで、血糖値の上昇を抑えられます。
  2. 食物繊維を摂取する
     食物繊維は糖の吸収を緩やかにする効果があります。野菜や海藻類、果物を積極的に摂取することで、血糖値スパイクを予防できます。
  3. タンパク質と脂質の摂取
     食事にタンパク質や適度な脂質を取り入れることで、糖の吸収が穏やかになり、血糖値の急上昇を防ぎます。たとえば、ナッツやアボカドなど健康に良い脂質を含む食品を取り入れましょう。
  4. 食事の順番に気を付ける
     食事の際は、最初に野菜やタンパク質を摂取し、その後に炭水化物を摂ると、血糖値の急上昇を抑えられます。この「ベジファースト」「プロテインファースト」と呼ばれる食べ方は、血糖値スパイクの抑制に効果的です。
  5. ゆっくりと噛んで食べる
     食事をゆっくり噛むことで、消化が緩やかになり、血糖値が急激に上昇するのを防ぎます。1口あたり30回を目安に噛むことを心がけましょう。

血糖値スパイクと運動の関係

適度な運動は、血糖値スパイクの予防に効果的です。運動は筋肉での糖の消費を促進し、血糖値の上昇を緩やかにします。特に、食後の軽いウォーキングやストレッチは、血糖値の安定に役立ちます。

  • 有酸素運動
     有酸素運動はインスリン感受性を高め、血糖値の上昇を抑制する効果があります。食後に10~20分の軽いウォーキングをすることがおすすめです。
  • 筋力トレーニング
     筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、インスリン感受性も向上します。筋肉はブドウ糖をエネルギー源として利用するため、血糖値の管理に役立ちます。

血糖値スパイクのモニタリングと管理

最近では、グルコースモニタリングデバイスを用いることで、リアルタイムに血糖値の推移をチェックできます。これにより、食事や生活習慣が血糖値に与える影響を把握しやすくなり、自己管理がしやすくなります。

まとめ

血糖値スパイクは、日常生活に密接に関係しており、生活習慣や食事の内容に注意を払うことで予防が可能です。血糖値スパイクが頻繁に起こると、糖尿病や心血管疾患のリスクが高まるため、日々の食事や生活習慣の見直しを行い、血糖値スパイクの予防に努めましょう。

参考文献

  1. 吉田裕子, 「糖尿病と食事療法」, 栄養と健康, 2021.
  2. 田中健二, 「血糖管理と食生活」, 医学ジャーナル, 2022.
  3. 厚生労働省, 「健康づくりのための身体活動基準」, 2023.

コラム執筆・監修者

合同会社 Rerise院長

つくし鍼灸整骨院

代表取締役 東 智博

・厚生労働大臣認定資格 

柔道整復師 鍼灸師 専科教員

・経歴

墨田区内整骨院勤務14年

2019年7月 台東区北上野につくし鍼灸整骨院を開院

 

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