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ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、加齢による筋力の低下や関節の機能不全など、運動器の障害が原因で起こる移動能力の低下を指します。この症状は高齢者に多く見られ、生活の質(QOL)の低下にとても関係します。さらに、筋肉が年齢とともに衰える理由についても掘り下げ、その予防と対策を考えていきます。

ロコモティブシンドロームの定義と影響

ロコモティブシンドロームは、運動器の障害によって立つ、歩く、座るなどの基本的な動作が困難になる状態を指します。日本整形外科学会によって提唱されたこの概念は、特に高齢化社会において重要な問題とされています。運動機能の低下は、転倒や骨折などのリスクを高め、自立した生活が困難になるだけでなく、介護が必要になることもあります。

筋肉が年齢とともに衰える理由

筋肉の衰え、すなわち筋力の低下は、加齢に伴い自然に起こります。これは「サルコペニア」とも呼ばれる現象で、主に以下の要因により引き起こされます。

  1. ホルモンの変化: 加齢により、筋肉の成長と維持に重要な役割を果たすホルモン(テストステロンや成長ホルモンなど)の分泌量が減少します。
  2. 筋細胞の数と質の変化: 筋細胞(筋繊維)の数が減少し、残っている筋繊維も太さが減るため、筋力が低下します。
  3. 栄養摂取の問題: 高齢者は若年者に比べて食欲や吸収量の減少もみられ、十分なタンパク質を摂取しないことで筋肉量が減少します。
  4. 活動量の減少: 高齢になると日常生活の活動量が減少し、筋肉を使用する機会が少なくなります。筋肉は「使わなければ失われる」の原理に従い、衰えます。

ロコモティブシンドロームの予防と対策

ロコモティブシンドロームおよび筋力の低下を予防、あるいは遅らせるためには、以下のような対策が効果的です。

  1. 定期的な運動: 筋力トレーニングやウォーキングなど、適度な運動を習慣化することが重要です。特に、筋力トレーニングは筋肉量の維持や増加に直接的に寄与します。

**バランスされた栄養摂取**: タンパク質は筋肉の主要な構成要素であるため、肉、魚、豆製品などのタンパク質豊富な食品を積極的に摂取することが重要です。また、ビタミンDやカルシウムなど、骨の健康をサポートする栄養素も重要です。

  1. 生活習慣の見直し: 喫煙や過度のアルコール摂取を避け、十分な睡眠を取ることも、全体的な健康を維持し筋肉の衰えを予防する上で効果的です。
  2. 定期的な健康診断: 特に高齢者においては、定期的な健康診断によりロコモティブシンドロームのリスクを早期に発見し、対策を講じることが可能です。必要に応じて専門のリハビリテーションプログラムに参加することも有効です。
  3. 転倒予防: 高齢者の自宅環境を見直し、転倒のリスクを減らすために、敷物の端を固定する、十分な照明を確保する、手すりを設置するなどの対策を行います。

まとめ

ロコモティブシンドロームは、加齢に伴う運動器の機能低下により生じる問題ですが、適切な予防策と対策によって、そのリスクを大幅に低減することが可能です。日々の生活の中で積極的に体を動かし、バランスの取れた食事を心がけること。そして、定期的な健康診断を受けることが、ロコモティブシンドロームの予防と健康な老後を送る鍵となります。このような生活習慣の改善は、ただ筋力を維持するだけでなく、生活の質(QOL)を高め、より豊かで自立した生活を長く続けるためにも重要です。

参考文献

  • 日本整形外科学会. (n.d.). ロコモティブシンドローム. Retrieved from https://www.joa.or.jp
  • Cruz-Jentoft, A. J., Baeyens, J. P., Bauer, J. M., et al. (2010). Sarcopenia: European consensus on definition and diagnosis. Age and Ageing, 39(4), 412-423.
  • Pahor, M., Guralnik, J. M., Ambrosius, W. T., et al. (2014). Effect of structured physical activity on prevention of major mobility disability in older adults: the LIFE study randomized clinical trial. JAMA, 311(23), 2387-2396.

この記事は、ロコモティブシンドロームおよび加齢による筋肉の衰えに関する包括的な解説を目指しており、健康な生活習慣の重要性を強調しています。適切な知識と対策により、健康な体を維持し、質の高い生活を送ることが可能です。

コラム執筆・監修者

合同会社 Rerise院長

つくし鍼灸整骨院

代表取締役 東 智博

厚生労働大臣認定 柔道整復師 鍼灸師 専科教員

経歴

墨田区内整骨院勤務14年

2019年7月 台東区北上野につくし鍼灸整骨院を開院

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