抗酸化作用って
抗酸化作用とは、活性酸素による細胞の損傷を防ぐ働きです。活性酸素は、体内の代謝によって常に生成されていますが、過剰になると細胞や組織を損傷し、病気の原因となる可能性があります。
そもそも酸化って何?
人間の体内で酸化が起きると、以下のデメリットがあります。
- 細胞の損傷や老化
- 病気の原因
- 老化の原因
酸化とは、物質が酸素と反応して、新しい物質に変化することです。人間の体内では、呼吸や代謝によって常に酸化が起こっています。しかし、過剰な酸化は、細胞や組織の損傷を引き起こし、病気や老化の原因となります。
酸化が細胞や組織に与える具体的な影響としては、以下のようなものが挙げられます。
- 細胞膜の損傷
- タンパク質の変化
- DNAの損傷
細胞膜が損傷すると、細胞の機能が低下したり、細胞死を引き起こしたりする可能性があります。タンパク質が変化すると、本来の機能を果たせなくなったり、異常なタンパク質が生成されたりして、病気の原因となります。DNAが損傷すると、細胞の増殖や分化が異常をきたしたり、遺伝子疾患を引き起こしたりする可能性があります。
酸化は、老化の原因としても考えられています。老化によって、細胞の修復能力が低下し、酸化による損傷が蓄積しやすくなります。また、酸化によって生成される活性酸素は、細胞の老化を促進すると考えられています。
酸化と動脈硬化の関係
- 酸化LDLが動脈硬化の原因となる
- 酸化ストレスが動脈硬化を促進する
酸化LDLとは、LDLコレステロールが酸化されたものです。LDLコレステロールは、血液中の脂質の一種で、細胞に栄養を供給する働きをしています。しかし、LDLコレステロールが酸化されると、細胞に損傷を与える物質に変化します。
酸化LDLは、白血球の一種であるマクロファージによって貪食されます。しかし、酸化LDLはマクロファージの細胞膜を損傷するため、マクロファージは動脈壁に蓄積し、泡沫細胞と呼ばれる異常な細胞になります。泡沫細胞は、さらにコレステロールを蓄積し、血管壁にプラークと呼ばれる粥状の物質を形成します。
プラークが血管壁に蓄積すると、血管が狭くなり、血流が悪くなります。また、プラークが破れると、血栓が形成され、心筋梗塞や脳卒中などの重大な病気を引き起こす可能性があります。
酸化ストレスとは、活性酸素による細胞の損傷です。活性酸素は、体内の代謝によって常に生成されていますが、抗酸化物質によって除去されます。しかし、喫煙や過度の運動、ストレスなどの要因によって、活性酸素の生成量が増加すると、酸化ストレスが生じます。
酸化ストレスは、動脈硬化を促進すると考えられています。酸化ストレスによって、LDLコレステロールの酸化が促進され、また、血管内皮細胞が損傷され、プラークの形成が起こりやすくなると考えられています。
酸化を防ぐために必要なこと
栄養素
酸化を防ぐために必要な栄養素は、以下のとおりです。
- ビタミンC
- ビタミンE
- ポリフェノール
- コエンザイムQ10
- 亜鉛
- セレン
ビタミンCは、体内でコラーゲンの生成を助け、細胞膜を保護する働きがあります。ビタミンEは、細胞膜を酸化から守る働きがあります。ポリフェノールは、植物に含まれる色素や香り成分の一種で、抗酸化作用があります。コエンザイムQ10は、細胞のエネルギー産生に必要な物質で、抗酸化作用もあります。亜鉛は、細胞の修復に必要なミネラルで、抗酸化作用もあります。セレンは、酵素の働きを助けるミネラルで、抗酸化作用もあります。
サプリメント
酸化を防ぐために、サプリメントを利用するのも有効です。ただし、サプリメントはあくまでも補助的な役割であり、食事から栄養素を摂取することが重要です。
サプリメントとして、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、コエンザイムQ10、亜鉛、セレンなどが販売されています。
生活習慣
酸化を防ぐために、以下の生活習慣を心がけることも重要です。
- バランスの良い食事を摂る
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
- ストレスを溜めない
- 喫煙や過度の飲酒を控える
- 紫外線対策をする
バランスの良い食事を摂ることで、必要な栄養素を十分に摂取することができます。十分な睡眠をとることで、細胞の修復や再生が促進されます。適度な運動をすることで、血行が良くなり、酸素や栄養素が細胞に行き渡りやすくなります。ストレスを溜めないことで、ホルモンバランスが整い、酸化ストレスが軽減されます。喫煙や過度の飲酒は、活性酸素の生成を促進するため、控えましょう。紫外線は、肌の老化を促進するため、対策をしましょう。
メリット
酸化を防ぐことで、以下のメリットが期待できます。
- 細胞や組織の損傷を防ぐ
- 病気の予防に役立つ
- 老化の防止に役立つ
酸化によって細胞や組織が損傷すると、病気の原因となる可能性があります。また、老化の原因としても考えられています。酸化を防ぐことで、細胞や組織の損傷を防ぎ、病気の予防や老化の防止に役立つと考えられます。
抗酸化作用がさらに期待される栄養素は、アスタキサンチンだ!
アスタキサンチンとは、エビやカニ、鮭などの魚介類や、マリーゴールドやスピルリナなどの植物に含まれる赤色の天然色素です。
アスタキサンチンは、ビタミンCやビタミンEなどの他の抗酸化物質と比べて、優れた抗酸化作用を持つことが知られています。活性酸素は、体内の代謝によって常に生成されていますが、アスタキサンチンによって除去することができます。
アスタキサンチンには、以下の効果・効能が期待されています。
- 老化の防止
- 生活習慣病の予防
- 目の健康維持
- 筋肉疲労の回復
- 美肌効果
老化の防止
アスタキサンチンは、細胞の老化を促進する活性酸素を除去する働きがあります。そのため、老化の防止に役立つと考えられています。
生活習慣病の予防
アスタキサンチンは、動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病の予防に効果的であると考えられています。これは、アスタキサンチンが血液中のLDLコレステロールの酸化を防ぎ、血管を健康に保つ働きがあるためです。
目の健康維持
アスタキサンチンは、目の網膜を紫外線から守る働きがあります。そのため、目の健康維持に役立つと考えられています。
筋肉疲労の回復
アスタキサンチンは、筋肉の損傷を修復する働きがあります。そのため、筋肉疲労の回復に役立つと考えられています。
美肌効果
アスタキサンチンは、コラーゲンの生成を促進する働きがあります。そのため、美肌効果が期待されています。
アスタキサンチンは、魚介類や植物など、さまざまな食品に含まれています。ただし、食事からの摂取量は限られているため、サプリメントで補うのもおすすめです。
アスタキサンチンのサプリメントは、さまざまな種類が販売されています。摂取量や成分などを考慮して、自分に合ったものを選びましょう。
ビタミンCやビタミンEは、アスタキサンチンに比べて抗酸化作用は劣りますが、アスタキサンチンと併用することで、より高い抗酸化効果が期待できます。
具体的な効果の大きさは、研究によって異なるため一概には言えませんが、アスタキサンチンは、他の抗酸化物質と比べて優れた抗酸化作用を持つことが示されています。
以下に、アスタキサンチンとビタミンCやビタミンEの比較を表にまとめます。
成分 |
抗酸化作用 |
主な働き |
アスタキサンチン |
非常に高い |
細胞膜を保護し、活性酸素による細胞の損傷を防ぐ |
ビタミンC |
高い |
細胞の修復を助け、コラーゲンの生成を促進する |
ビタミンE |
高い |
細胞膜を保護し、脂質の酸化を防ぐ |
アスタキサンチンは、食事からの摂取量が限られているため、サプリメントで補うのもおすすめです。
まとめ
つくし鍼灸整骨院では、慢性の腰痛や坐骨神経痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、四十肩・五十肩、変形性膝関節症、変形性股関節症などのも診させていただいております。しかし、お身体のを作っているのは、食事から摂取するタンパク質や炭水化物、ビタミンやミネラルになります。お身体の痛みやお悩みを解決する為に、とても大切な事が考えております。ぜひ、毎日の食事やサプリメントも気にしてみることをおすすめいたします。
タンパク質や核酸についてはこちらから。
ビタミンやミネラルについてはこちらから。
みてください。なにかわからないことや気になった事があれば、お気軽にお問い合わせください。
参考文献
- 長谷川和穂著「抗酸化栄養学」(南江堂)
- 内田茂男著「図解 酸化と抗酸化」(講談社)
- 山本浩二著「酸化と老化」(岩波書店)
コラム執筆・監修者
合同会社 Rerise
つくし鍼灸整骨院
代表取締役 東 智博
厚生労働大臣認定 柔道整復師 鍼灸師 専科教員
経歴
墨田区内整骨院勤務14年
2019年7月 台東区北上野につくし鍼灸整骨院を開院